アレルギーの話

アレルギーを勉強するためにアレルギーについて調べてました。

喘息や蕁麻疹の発症頻度には性差がある。その理由とは?

いくつかのアレルギー性の疾患には、性差による発症頻度の差が認められています。その中でも、より大きな差があると言われているのが、喘息と蕁麻疹です。

2つとも罹患している人が多いため、その理由が明らかになれば、新しい治療法の開発につながって、多くの人を救えるのではないかと期待されています。

この記事では、現在までに報告されている、「喘息と蕁麻疹の性差による発症頻度の差」についての詳細と、その考えられている理由について解説していきます。

喘息は青年期までは男性に多いが、成人後は女性に多くなる

喘息発症者の年齢の統計を取ってみると、17歳までは男性のほうが発症者が多いものの、それ以降は女性のほうが多いというデータになっています。その差は最大で3倍にもなり、明らかに喘息の発症には、性差による何らかの違いがあると考えられています。 また、重症度においても女性のほうが重症化しやすいと考えられており、研究テーマとしてとても興味深いものになっています。

 

減汗性コリン性蕁麻疹は明らかに男性に多い

統計データからは、一般の蕁麻疹の発症頻度には、性差による違いは見られませんでしたが、減汗性コリン性蕁麻疹については、男性のほうが明らかに優位な数値でした。 一般的な蕁麻疹は主に汗をかきやすい部分に出現しますが、それに対して、減汗性コリン性蕁麻疹は、汗をかきにくい部分に出現する蕁麻疹です。 この発症機序は明らかにされていませんが、蕁麻疹という同じカテゴリーではあるものの、全く違う病気なのではないかと考えられています。

性差による発症頻度の差はどうして生まれるのか

性差による違いを説明する一つの理由として、女性ホルモンが考えられています。特に、女性ホルモンの、「Th2サイトカイン」という物質を産生させる働きに注目されています。 マウスの実験において、このTh2サイトカインが喘息などのアレルギーに関与する可能性が示されています。 これからの研究で、性差による違いの原因が判明すれば、完治が難しいとされているアレルギー治療において、新しい治療法が開発される可能性があります。

 

異汗性湿疹は金属アレルギーと関係があるかも?その詳細を解説します

湿疹の種類の一つに、異汗性湿疹というものがあります。これは季節の変わり目に症状が出ることが多く、また多汗症の人に多いことから、発汗や汗腺との関連性が疑われてきました。

しかし、表皮の組織などを詳しく検査してみると、汗腺との関係性は否定的になってきています。 最近では、新しい考え方として、金属アレルギーのうちの一つの症状として見る捉え方があります。今回は、その異汗性湿疹と金属アレルギーの関係性について解説します。

 

異汗性湿疹の発症者には金属パッチテスト陽性の人が多い

金属パッチテストとは、金属アレルギーであるかどうかを確認するテストです。このテストが陽性ならば、金属アレルギーである可能性が高いということになります。 そして、異汗性湿疹の患者は金属パッチテスト陽性者が多いことが分かってきました。この結果は、異汗性湿疹と金属アレルギーの関係性を裏付けるものになるのではないかと考えられています。

 

金属を含む食品の食事制限により症状が軽快した例も

金属を含んだ食品の食事制限を行うと、早い場合は一週間程度で症状が軽快した例も報告されています。 他にも、銀歯などに用いられる歯科金属を除去することで、症状が軽快した例も存在します。 しかし、いずれも100%症状が良くなるわけではないため、異汗性湿疹は単純に金属アレルギーだけが原因であるとは考えにくく、他にも何らかの原因があるのではないかと考えられています。

 

金属アレルギーが主な原因ならば完治を目指せる場合も

異汗性湿疹は現在のところ、難治性であるとされ、完治が難しい病気とされています。その原因は、病気の発症理由がいまだ判明していないためです。

 

しかし、金属アレルギーが主な原因の一つであることがわかったならば、具体的な対策を打てる可能性が出てきます。それが新しい治療法の開発につながり、病気の完治につながっていくのです。これからのさらなる研究と、新しい発見に期待したいですね。

 

 

Dr.菊池の金属アレルギー診断室

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地球温暖化が進むことで、花粉症患者が増えることへの懸念

地球温暖化が進むことで、花粉症患者が増えることへの懸念

近年、花粉症患者は増加傾向にあると言われています。この原因にはいくつかの要因が考えられていますが、大きな要因としては花粉の飛散量が増加したことによるものと推測されています。単純に花粉の量が多くなったので、それを吸い込んでアレルギー反応を示す人が多くなった、ということですね。そしてその原因には意外なことに、地球温暖化が一役買っていたのです。

なぜ花粉飛散量が増えたのか?

日本でのこの理由としては主に2つ考えられていて、まず1つ目としては、戦後に大量に植樹したスギの木が現在ちょうど成熟期にあり、花粉を撒き散らすようになったということです。 そして2つ目は地球温暖化によって花粉の飛散期間が伸びたことや、飛散量が増えたことが影響していると考えられています。なぜ地球温暖化が花粉量に影響するの?と思う人も多いでしょう。そこで、詳しくその理由を見ていきましょう。

地球温暖化が花粉飛散量を増やすメカニズム

なぜ地球温暖化が花粉の飛散量を増やすのか?今までの統計結果から、前年の7月の平均気温が翌年の花粉の飛散総量に関係することが分かっています。 これはこの時期にスギが最もよく育つのですが、それに加えて、この時期の気温の上昇がスギの生育のためによりよい環境になっているためと考えられているからです。 気温の上昇によって夏場に十分育ったスギが、翌年の春先に大量の花粉をばらまくのですね。 また1月の平均気温もその年の花粉量に関係があると考えられています。この時期の気温が高いとそれだけスギの開花時期が早まり、例年よりも長い期間、花粉が舞うことによって結果的に年を通じての全体の花粉量が増加するからですね。 この問題の厄介なところは、これからも地球温暖化は年々進んでいくだろうと考えられていることです。つまり、これからも花粉の飛散量は年々増加し、花粉症の患者数はどんどん増えていくだろうと予測されているんですね。 地球温暖化の問題はスケールが大きすぎて、いまいちその影響を実感できていない人も多いかもしれませんが、意外と身近にその影響が現れてきています。花粉症はご存知のとおり、厄介な病気ですから、皆で協力して少しでも発症要因になるものはなくしていきたいですね。 

IgG 96 スタンダード・フード・パネル[日本]

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小児アトピー性皮膚炎患者の親のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を維持していくために

小児アトピー性皮膚炎患者の親のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を維持していくために

小児アトピー性皮膚炎は子供がかかる病気の中でもかなりメジャーな病気です。とはいえ、多くの子供は成長に伴ってだんだん良くなっていくのですが、やはり一定数の子供は成長期中もアトピーに苦しめられています。 そんな中、アトピー患者の親に対するQOL(クオリティ・オブ・ライフ)が最近、学会などで提唱されるようになりました。小児アトピーはその性質から親への負担も大きい病気です。QOLとはなにか、なども踏まえながら詳しく見ていきましょう。

QOL(クオリティ・オブ・ライフ)とは?

直訳すると、「生活、人生の質」という意味になります。最近、一般的にも広がってきている概念ですね。ただ生きているだけのような状態は人にとって幸福なことではなく、幸せのためには充実感や幸福感を求める必要がある、という考え方です。 上述したように小児アトピーは子供だけでなくその親への負担も大きく、QOLが低下する傾向があります。そのため、これに対する問題提起、解決案の模索が行われたのですね。

QOLを測るために行われたアンケート

患者の親のQOLを数値化するためにいくつかのアンケートが実施されました。質問内容は子供の体調、周囲からの目、親自身の精神バランスなど、QOLの評価のために様々な観点から見たものです。 この結果から、やはり小児アトピーの患者を持つ親はそれに対する悩みによりQOLの低下が認められました。 しかし、ここで興味深い点だったのは、投薬治療などによってアトピーが改善した親のQOLも必ずしも高いものではなかったことです。

アトピーが治っても薬の影響が心配

現在、アトピー治療の第一選択は投薬治療です。ステロイドを使うことによって、体の免疫を抑制し、アレルギー反応を抑えてあげることによってアトピーの症状を軽減させていきます。 しかし、ステロイドは成長期の子供に使うには疑問的な声が多く、またその副作用も心配されています。 治療によりアトピーが治ったということは、それだけの量のステロイドを使ったということで、その影響を心配する親が多い、ということですね。

ステロイド投薬以外の新しい治療方法が求められている

病気が治りさえすればいい、という時代は終わり、現在の医療はそれに加えてQOLの維持、回復を目標とする方向へシフトしてきています。 アトピーに関しても、もちろん治るに越したことはありませんが、患者とその周囲のQOLを維持することができる、新しい治療方法が求められていると言えるでしょう。

 

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アナフィラキシーショックの一番多い原因とは?

アナフィラキシーショックの一番多い原因とは?

アナフィラキシーショックという言葉やそれを起こす原因はご存知ですか? ああ、知ってるよ、スズメバチに2回刺された時になるやつでしょ? もちろんこれもアナフィラキシーショックなのですが、実はこの症状を起こす一番の原因は、食べ物によるものなのです。

アナフィラキシーショックとは?

まずアレルギーとはなにかについて知っておきましょう。アレルギーはある物質に体の免疫が異常に強く反応して、体に異常を起こす病気です。 アナフィラキシーショックとは、いわばこのアレルギーが滅茶苦茶強く出てしまった時の反応です。なのでアレルギーの反応をさらに強くした症状が現れることが多いです。 これは、アレルギーの反応は繰り返す度に強くなる、という性質からくるものです。ハチに2回刺されたら発症する、と言われているのもそのためですね。

でも一番多い原因は食べ物によるものなのです

これは何故だと思いますか? 答えは単純で、その原因物質に触れる頻度が多いからなんです。 ハチに刺されることは人生でそう何度もないですよね? それに対して、食べ物は一日3食食べるのが基本ですし、一度に多くの種類の食材を食べる人が大半でしょう。 また食べ物によるアレルギーは気づきにくい、という点もこれに一役買っています。 最近の話で言えば、テニスの世界ランキング1位である、ノバク・ジョコビッチ選手のアレルギーの話が有名ですね。 ジョコビッチ選手は試合中、すぐにスタミナ切れになってしまうことに悩んでいました。しかしある時、検査によって、彼は自身が小麦アレルギーであることに気づき、そのせいで試合中のスタミナ切れが起こっていることに気づいたのです。 それ以降、小麦を食べなくなってから成績はぐんぐん上昇し、いまや世界1強とも言われるようになりました。 この例のように食物アレルギーは軽度のものも多く、また種類が多いので、本人がなかなか気づかないことが多いのです。

しかし、ある日突然キバをむくことも

上でも書いたように、食物アレルギーは比較的、軽度のものが多いのですが、ある日突然アナフィラキシーショックを引き起こすこともあります。これはその日の体調や、いろいろな要因が重なって起こると考えられています。 こういったこともあり、アナフィラキシーショックの原因は食物によるものが一番多いんですね。

最近はほぼ全ての食材に対してのアレルギー検査ができる

医療の進歩により、血液検査やパッチテストなどで、ほぼ全ての食材へのアレルギーの有無や、その程度などを調べることができるようになりました。 食事をしてから、体がだるくなることがある、こんな症状がある人は、一度病院でアレルギー検査をしてもらうことも考えてみてはいかがでしょう。

 

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アナフィラキシー情報 | アナフィラキシーについて徹底解説

 

皮膚の脆弱性がアレルギーを誘発する可能性について

アレルギーを誘発する原因ってなにか知っていますか? もちろんアレルゲンとなる物質が一番の原因なんですが、それ以外にもアレルギーの発症を手伝う条件があるのです。 現時点ではその条件の多くは不明瞭のままですが、最近の研究によって皮膚、正しくは「上皮」の強さ、弱さが、アレルギーを発症しやすかどうかを決める因子の1つであることが明らかになってきました。

皮膚って体の中にも似たようなものがあるんです

皮膚といえば、みなさんがイメージするのは体の一番外側にあるもの、ということですね。その下に筋肉や血管が通っていて、その真ん中には骨がある、という感じでしょう。 もちろん間違いではないのですが、実は体の中にも皮膚のようなものがあるのです。皮膚やこれらをまとめて「上皮」と呼びます。 ???な感じでしょうが、例えば喉の食道で、飲み込んだ食べ物が触れていく部分、ここも「上皮」です。外界の異物に触れる部分が上皮と考えればわかりやすいでしょう。

じゃあ、その上皮の強さ、弱さって?

この上皮の強さを決定している遺伝子が体の細胞の中にあって、ある遺伝子異常を持つ人はこの上皮が著しく弱くなっている、ということが報告されています。 弱いとは、ちょっとの刺激で皮膚や上皮がめくれてしまう、ということをイメージしてもらえれば分かりやすいでしょうか。

なぜ上皮が弱いとアレルギーになりやすいのか

一般的にアレルギーが発症するには、原因物質となるアレルゲンが、上皮の下にある組織を刺激しなければならないと考えられています。 なので、上皮がめくれやすい人はそれだけアレルゲンの刺激を受ける可能性が高まるのです。逆に上皮が強い人は、アレルゲンの刺激を受けにくいということになりますね。 また先ほど説明したように、喉の食道にも上皮があって、それが弱い人は喘息を発症しやすいというデータもあります。

対処法などはまだまだ研究中

以上のことから、アレルギーになりやすいかどうかは遺伝的な要因もあると考えられています。生まれながらにしてアレルギーになりやすいなんて不公平もいいところですが、原因が分かれば、対処法もいずれ考えられるものです。 今後の研究、医療の発展に期待しましょう。

石鹸が小麦アレルギーを引き起こす!? 加水分解コムギによる症状とは

毎日お風呂に入る際に使う石鹸。体に害があるなんて考えたこともないですよね。ところが2010年前後に石鹸による小麦アレルギーが次々報告されたのです。それは「加水分解コムギ」を含有した石鹸が原因だと考えられました。

加水分解コムギって?

あまり聞いたことがない言葉ですね。加水分解コムギとは、小麦に含まれるタンパク質を水によって細かく分解した物質のことです。これを石鹸に入れることによって、高い保湿性やもっちり感が実現するんですね。

なぜアレルギーが起こった?

今回のアレルギーの直接の原因になったのは、加水分解コムギの中に含まれる「グルバール19S」という物質です。この物質が、洗顔などの際に目や、鼻などの粘膜に侵入したことが原因だと考えられています。 お風呂は基本的に毎日入るものですから、毎日繰り返しこの物質の侵入があることによって、体がアレルギー反応を起こしてしまったんですね。

アレルギー反応が見られたのは1つの商品だけだった

加水分解コムギはいろんな石鹸に含まれていますが、このアレルギー反応が見られた患者が使っていたのは全て同じ石鹸で、「茶のしずく」というものでした。他の石鹸を用いた人にはアレルギーが見られませんでした。

なぜ「茶のしずく」だけ?

調査の結果、この原因は「茶のしずく」に含まれる「グルバール19S」が他の石鹸に含まれているものより、分子が大きかったからだと考えられています。 この大きさの差が、体内でアレルギーを起こすか、起こさないかの境目になったんですね。

今は研究が進んで、アレルギーを起こすような加水分解コムギは使われなくなっている

国内だけでも、相当な数のアレルギー患者が出たので、対策、研究のために学会が結成され、研究が進められました。 結果、今はアレルギーを引き起こすような石鹸は出回っていないと考えられています。 加水分解コムギはもともと有用な効果を期待されて石鹸に含まれていたので、正しく使うことができればとても有益なものになるんですよ。

 

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